篠崎一雄氏、篠崎和子氏、長澤寬道氏が第113回日本学士院賞を受賞されました
当学会会員の篠崎一雄氏(理化学研究所環境資源科学研究センター特別顧問、名古屋大学特別教授)、篠崎和子氏(東京農業大学総合研究所教授、東京大学名誉教授)、長澤寛道氏(東京大学名誉教授)が、第113回(令和5年)日本学士院賞を受賞されることに決まりました。まことにおめでとうございます。篠崎一雄氏、篠崎和子氏は「植物の環境ストレス応答と耐性獲得に関する制御ネットワークの研究」のタイトルで、ご夫婦での共同研究としての受賞となります。植物が乾燥や低温などの環境ストレスに応答するメカニズムについて、植物ホルモンの一種であるアブシシン酸の作用機構の解明や、ストレスで誘導される転写因子の同定とその機能解明などが評価されての受賞となります。基礎科学での大きな成果のみならず応用での国際共同研究の推進につながったことも高く評価されています。長澤寛道氏は、「バイオミネラリゼーションの制御機構に関する生物有機化学的研究」というタイトルで、骨や貝殻など、生物が鉱物を作る反応であるバイオミネラリゼーションのメカニズム解明が評価されての受賞です。様々な生物の石灰化組織から多数の有機基質を世界に先駆けて同定され、生物における石灰化に関する普遍的モデルを提案されました。心よりお祝い申し上げます。